オンネリとアンネリのおうち (2014):映画短評
オンネリとアンネリのおうち (2014)ライター2人の平均評価: 4
この色彩はどこからやってくるのだろう
この色調の明るさは、どこから生じるものなのか。すべての色が光に満ちていて、鮮やかなのに柔らかい。この土地、フィンランドは緯度が高いため、太陽の光の入射角度が他の土地とは異なるのか。気温が低いせいで大気の成分が変化して、光の透明度が増すのだろうか。そんな何か物理的な理由があるのに違いないと思いたくなるような、この世界だけの光と色彩に溢れている。主人公は7歳の女の子2人。2人だけで暮らす家にあるものは、ティーカップやお人形はもちろん、カーテンの柄まで、7歳の女の子の好きなものばかり。それだけでなく、彼女たちが歩く道に生えている草も、彼女たちに降り注ぐ陽光も、彼女たちの好きな色と形をしている。
ポップでカラフルでキュートな北欧産キッズムービー
フィンランドの児童文学『オンネリとアンネリ』シリーズの映画化。忙しすぎる親たちに構ってもらえない仲良し少女オンネリとアンネリが、2人だけの可愛いお家を手に入れたことから起きる珍騒動の賑やかな顛末が描かれる。
とにかく全編これ、ポップでカラフルでキュート!どこかノスタルジックでファンシーなインテリアや洋服、小道具の数々がたまらなくお洒落で、日本でも思わず真似したくなる若い女性が続出すること間違いないだろう。
大人への戒めを込めたユーモラスなストーリー、ほどよくファンタジックでドリーミーな語り口、そして無邪気でおませな少女たちの愛らしさも特筆もの。親子揃って楽しめる作品だ。