ADVERTISEMENT

ヒーローたちを愛してやまないライター・杉山すぴ豊による熱血授業!!アメコミ☆ハイスクール(2/2)

LESSON6 今夜は悪党三昧!『スーサイド・スクワッド』にハマろう!

lesson6_00
悪党が登場するということは……そう、バットマンも登場!

起立! SNIKT!

さあ、いよいよ2学期に突入だ! 勉強の準備はできてるかな?
今日は

バットマンが好きなまいちゃん
暗い映画が苦手なともちゃん
ウィル・スミスの大ファンけいこちゃん

の3人だけど……もうめっきり寒くてパワーが出ない? そんな君たちのために、今日は元気をくれる素敵な映画『スーサイド・スクワッド』をピックアップ!

「え? 元気が出る映画なのに“スーサイド(自殺)”ですか?」……うん、まいちゃんツッコミが鋭いね。“スーサイド・スクワッド”は直訳すると“自殺部隊”。転じて“自殺行為とも思えるぐらい危険なミッションを遂行する部隊”、つまり“特攻チーム”っていうことなんだ。このチームは戦闘のエキスパート揃いだけど、みんなかなりの大悪党。悪党だけで編成されたチームが活躍するお話なんだよ。

DCコミックスの魅力はヴィラン(悪党)にあり

なんでわざわざヴィランを主役にした映画を作ったんだろう? ってみんなきっと思うよね。『スーサイド・スクワッド』は『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』と同じDCコミックスから出版されたコミックスが原作。DCコミックスはもともと“ディテクティブ(探偵、刑事)・コミックス”に由来していることもあって、犯罪者と戦うヒーローが多かったんだ。バットマンはまさにその代表格。悪役が毎回ただの犯罪者では盛り上がりに欠けるから、DCの世界には主役級に魅力的で人気があるヴィランたちが大勢いるんだ! 今回の映画は彼らの魅力を凝縮して作られたんだよ。

ADVERTISEMENT

悪党が登場するということは…そう、バットマンも登場!

ストーリーは『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』の後の世界。ある街が邪悪な“何か”によって侵略されてしまうが、タイミング悪く頼れるヒーローがいない。しかも騒ぎになる前に極秘裏に解決しなければならない……。そこで政府は服役中の凄腕ヴィランたちをスカウトして街に送り込むんだ。この任務が成功したら“減刑”してやるというエサで釣ってね。悪党に世界を救えるの? とみんな不安に思うだろうけど、もともとこのヴィラン連中はヒーローと互角に戦ってきたから、実はみんなヒーロー並みに強いんだ。

サイコなハーレイ・クイン&新ジョーカー登場!

今作の見どころは何と言っても豪華なキャスト。けいこちゃんも大好きなウィル・スミスが演じるのは、デッドショットという暗殺者。バットマンのコミックスでは比較的早い段階から登場している、絶対ハズさないクールなスナイパー。彼が主役と言いたいところなんだけど、この映画で注目なのはヒロインのハーレイ・クイン! 彼女はサイコでクレイジーな美悪女。『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で注目された美人女優のマーゴット・ロビーが演じているよ。ハーレイ・クインはもともと90年代に作られた「バットマン」のアニメシリーズに登場したオリジナルキャラクターで、コミックスに登場する予定はなかったんだ。でも、そのキュートな姿やクレイジーな性格がとても魅力的で人気に火が付き、原作コミックスや、テレビゲームなどでも大活躍するようになった。

サンディエゴ・コミコン2016
今年のコミコンでは、ハーレイのコスプレしている人が多かったよ。- 写真:杉山すぴ豊
サンディエゴ・コミコン2016
サンディエゴ・コミコン2016の様子 - 写真:杉山すぴ豊

実はこのハーレイ・クインはバットマン最大の強敵・ジョーカーの自称恋人。スーサイド・スクワッドのメンバーではないジョーカーは、出所したハーレイ・クインを追っていて事件に巻き込まれるんだ。だからこの映画にはジョーカーも登場するよ!

ジョーカーといえば、ヒース・レジャー演じる『ダークナイト』のジョーカーが素晴らしかったよね。でも今度は、『ダラス・バイヤーズクラブ』でアカデミー賞を受賞したジャレッド・レトーが新しいジョーカーを演じるんだ。彼はストイックに役作りをしていて、撮影の間、他のキャストとは一切言葉を交わさないほど。登場場面は少ないんだけど、存在感大なジャレッドのジョーカーも最高だよ!

クレイジーでポップな痛快アクション!

「悪人が主役の映画ってちょっと暗いんじゃないですか?」……ともちゃん、心配ご無用だよ! 怪力ワニ男や念力放火の怪人、かっこいい日本人女剣士(その名も、カタナ!)に妖艶な魔女と、クレイジーでチャーミングなワルたちがこの世界を救うために暴れまくるんだ。ウィル・スミスが「この映画はGOOD(善)対BAD(悪)じゃなくて、BAD(悪者)対EVIL(邪悪)を描いている」と言っていたんだけど、まさにその通り。ワルはワルなりにこの世界が続いてほしいと思っていて、ヒーローたちと違った視点に立ちながら戦うんだ。

lesson6_03
その掟破りっぷりが痛快で最高なんだよね。

正義のヒーローが登場するのにダークな感じが素敵だった『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』に対し、悪党ぞろいなのにポップな『スーサイド・スクワッド』。180度真逆なんだけど、この振れ幅がDCユニバースの大きさなんだ。これからもDCから魅力的な作品やヒーローたちがどんどん飛び出してくる予定だよ。ぜひ、史上最悪の悪党たちに魅せられちゃってください!

じゃあ今日はここまで。

起立! SNIKT!

ADVERTISEMENT

【補習】

Q.すぴ豊先生も行ったサンディエゴ・コミコンってなんですか?

毎夏アメリカ西海岸サンディエゴで開催される、世界最大級のギーク(オタク)カルチャーの祭典だよ。コミック、映画および空想科学小説のファンによるイベントだったんだけど、最近ではアメコミ映画の発表がここで行われることもあって大人気。『スーサイド・スクワッド』をはじめとするDC映画の新作発表もここで行われているよ! 会場では衣装や小道具などが展示され、キャラになりきるコスプレイヤーも大勢いてとても楽しいよ!

lesson6_04
写真:杉山すぴ豊
lesson6_05
写真:杉山すぴ豊

ライタープロフィール

杉山 すぴ豊

2002年の『スパイダーマン』公開時にサム・ライミ監督と対談したことをきっかけにアメコミ映画についての伝道活動を、WEB、雑誌、映画のパンフレット、イベント(六本木ヒルズ「スパイダーマン展」プロデューサー)等で展開。マーベル映画の最高責任者ケビン・ファイギに「これからのアベンジャーズ映画に、サノス出ますね?」と最初に直で聞いた人物として、海外のオタクメディアで紹介された。なお自分のアメコミについての文章が初めて世に出たのは、小学生のときに「月刊スーパーマン」誌に投稿した“ワンダーウーマンと結婚したい!”だった。

杉山すぴ豊オフィシャルブログ

杉山すぴ豊

「アメコミ☆ハイスクール」#1‐#4はこちらから>>
「アメコミ☆ハイスクール」#5‐#6はこちらから>>
「アメコミ☆ハイスクール」#7‐#8はこちらから>>

DCコミックス原作映画を配信中! U-NEXTの特集ページへ

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
ADVERTISEMENT