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福島で暮らす子供たちが直面している現実 アメリカ人監督が捉えた福島のドキュメンタリー映画公開

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さらなる意欲を明らかにしたイアン・トーマス・アッシュ監督
さらなる意欲を明らかにしたイアン・トーマス・アッシュ監督

 原発事故以後、福島で暮らす子供たちが直面している現実に迫ったドキュメンタリー映画『A2-B-C』が公開初日を迎え、上映館のポレポレ東中野で、本作を撮った日本在住のアメリカ人監督、イアン・トーマス・アッシュがトークイベントを行なった。社会学とメディア論が専門で、本作の上映にも尽力した毛利嘉孝清水知子両氏も交え“ほかのメディアでなく、この映画だから描けたこと”について、観客も参加しての白熱のトークが展開された。

問題を抱える人とともに 日本在住のアメリカ人監督が捉えた 画像ギャラリー

 アッシュ監督は原発事故直後に取材を決意し、福島を訪問。無邪気に声をかけてくれる子どもたちのからだに異変が起きていることを、母親らの訴えから知ることになる。本作タイトルの「A2」「B」「C」とは、子どもを対象とする甲状腺検査での、甲状腺ののう胞や結節(しこり)の大きさを表す判定レベルのこと。もっとも小さいがしこりがあるとされる「A2判定」が、2012年にかけて確実に増加しているという。

 「甲状腺の問題は、TVニュースで一度取り上げられたのを憶えているが、それ以後、われわれは失語症になったみたいに、この問題を語らなくなった」と口火を切ったのは毛利氏。「ありがたいことに海外の24カ国の映画祭で評価してもらったけど、日本での上映はなかなか決まらなかった。不安をあおるだけとか、差別を生むかもしれないという意見もいただいた。でもぼくの前に大きなクエスチョンがあって、その問題を抱える人たちがいるなら、やらなきゃいけないと思ったんです。話を聞いたお母さんたちには『これはわたしたちのストーリーです』といってくれた方もいました」とアッシュ監督。

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 これに対して清水氏が「原発事故に対するお母さんたちの視点がはっきり示されている。それに、子どもたちがこんなに自分のことばで話すという点も驚かされた」とコメントすると、会場からは「まわりのママ友は、不安だから検査したい人と、なるべく考えず、見ずに過ごす人と両極端」と率直な意見も。アッシュ監督は「国が悪い、メディアが悪いというのは簡単だけど、みんながこの問題を知りたいと関心を持てば、何かが明らかになるのでは。ぼくは日本が大好きだから、これからも撮りたいです。今も毎月、福島に行って続きを撮らせてもらっている」と、監督としてのさらなる意欲を明らかにしていた。(取材/岸田智)

映画『A2-B-C』はポレポレ東中野で公開中

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