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デス・ウィッシュ (2018):映画短評

デス・ウィッシュ (2018)

2018年10月19日公開 107分

デス・ウィッシュ
(C) 2018 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved.

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4

相馬 学

ストーリーテリング重視の硬派ハードボイルド

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 ブロンソンのオリジナル『狼よさらば』に比べると説得力のある展開。何かと残虐描写だけで語られるE・ロスのストーリーテラーとしての才が、くっきりと浮かび上がった。

 ネットで射撃の練習法を調べたり、YouTubeによってフード姿のダークヒーローに祭り上げられたりの現代性を加味しつつ、詰め将棋の手のように進行する物語は勢いにこそ欠けるものの、タフな情感がにじみ出て堂々としたハードボイルドとして成立する。

 表情をストイックに抑え、言葉少なくアクションに挑むB・ウィリスのいかつさも、この雰囲気の中ではハマる。銃撃シーンでの顔斜めポーズがジョン・マクレーンに見えてしまうのはご愛敬。

この短評にはネタバレを含んでいます
斉藤 博昭

これこそ最盛期を過ぎたアクションスターの生きる道

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

『RED/レッド』や『ダイ・ハード』新作、『シン・シティ〜』など近年も「それなりに」アクションスターの威厳を保ったブルース・ウィリスだが、過去の栄光にしがみつく痛々しさも伴ったのは事実。しかし今作の主人公は、天才外科医であり、もともと戦闘能力は備わっていない。メスを銃に持ち替える、ぎこちなさや戸惑いが現時点でのウィリスの肉体にフィット。観ていて無理矢理感がないのが好印象だ。最初は切実な復讐心が、やがて獲物を狙うハンターのように残虐な本能が頭をもたげ、仕事人の目に変貌するウィリスは、危険なオーラ全開! 短い出番ながら、銃砲店の女性店員のセールストーク。そのモラルを揺さぶる破壊力も脳裏にやきつく。

この短評にはネタバレを含んでいます
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