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『ゴールデンカムイ』玉木宏、美しさを覆い隠す狂気の熱演 鶴見中尉との共通点とは

鶴見中尉役・玉木宏を演出する久保茂昭監督
鶴見中尉役・玉木宏を演出する久保茂昭監督 - (C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

 野田サトルの人気漫画を実写化する映画『ゴールデンカムイ』でメガホンを取った久保茂昭監督が、主人公・杉元佐一(山崎賢人)とアシリパ(山田杏奈)を追う、大日本帝国陸軍第七師団の中尉・鶴見篤四郎を演じた玉木宏について、その魅力とキャラクターとの共通点を語った。(山崎賢人の「崎」は「たつさき」が正式表記)(アシリパの「リ」は小文字が正式表記)

再現度もすごい!実写『ゴールデンカムイ』場面写真

 本作は、明治時代末期の北海道を舞台に、莫大なアイヌの埋蔵金をめぐる争奪戦を描いたサバイバルアクション。“不死身の杉元”の異名を持つ日露戦争の英雄・杉元とアイヌの少女・アシリパが、24人の脱獄囚に彫られた、金のありかを示す暗号「刺青人皮(いれずみにんぴ)」を求めて、鶴見中尉(玉木)や元新撰組副長・土方歳三(舘ひろし)らと渡り合う。

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 玉木が演じる鶴見中尉は、情報収集や分析能力に長けた情報将校。日露戦争で損傷した前頭部をプロテクターで保護しており、原作では、強烈なカリスマ性で部下から慕われる一方、決して心の奥底を明かすことはなく、時折言動から狂気がのぞく強烈なキャラクターで人気を博した。

 劇中で玉木は、鶴見の狂気が憑依したような怪演を披露。久保監督も「原作ファンの方はご存じだと思いますが、鶴見は自分を愛させることに長けた人物。人生を通してさまざまなものを背負ってきて、頭が吹っ飛ぶ前は、人を惹きつける美貌も持ち合わせてました。玉木さんも、ご本人にそのつもりはないのに、こちらが勝手に愛してしまうような魅力を持っている方でしたね。そこは玉木さんをキャスティングした松橋(真三)プロデューサーなど、製作陣の手腕が大きいと思います」と絶賛する。

 美しい容姿を覆い隠す特殊メイクも話題を呼んだが「実際に人柄も素晴らしい方だったので、あの特殊メイクが、玉木さんが自然に持っている、そうした一面を抑え込む役割を果たしてくれた気がします」という久保監督。

(C)野田サトル/集英社 (C)2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

 また鶴見といえば、興奮するとプロテクターから“脳汁”があふれるシーンも大きな見せ場。「頭が吹っ飛んだことで芽生えた狂気を、どの瞬間に爆発させるのか。そこが“ブシャー”の場面だと考えていたので、撮影現場でもかなり話し合いました。やはり、いきなり“ブシャー”っといかせたくはなかったので(笑)。最初の方は目つきだけで鶴見の狂気を表現していただけるように、玉木さんには抑えめにしてもらうようにしていましたね」と明かす。

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 「やはりキャラクターがこの作品の魅力。原作のキャラが持っている魅力を殺してしまうようなことは絶対に避けなくてはならない。玉木さんも原作のファンで、漫画と同じように小指を立ててみたりとか、そういう提案をしてくださるんです」と語った久保監督。

 第七師団のキャストは、鶴見中尉や尾形百之助(眞栄田郷敦)といった主要メンバーだけではなく、兵士ひとりひとりの風貌まで原作のイメージに近づけてあり「オーディションをしたのですが、結果的に、どこか面影のある方を選ばせていただいた気がしています」という久保監督は「野田先生がそのコマに込めたキャラへの愛とか力強さといった部分は、自分なりに感じ取れていると思っているので、なるべく実写でもそうした部分が伝わるようにしましたし、キャストの皆さんも、全員が原作をリスペクトしてくれていた。そうしてお互いのアイデアを融合させるようなイメージで、大事に大事に撮っているので注目していただきたいですね」とキャスト陣の再現度にも自信をのぞかせた。(編集部・入倉功一)

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