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庵野秀明『エヴァ』完結に感無量!観客に深々とお辞儀

最後の舞台あいさつに登壇した庵野秀明総監督と声優陣
最後の舞台あいさつに登壇した庵野秀明総監督と声優陣

 映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の庵野秀明総監督が11日、新宿バルト9で行われた同作のフィナーレ舞台あいさつに緒方恵美三石琴乃山口由里子立木文彦ら声優陣とともに出席。最後の舞台あいさつということで「皆さんにあらためてお礼を言いたい」と観客に向かって三度にわたって深々とお辞儀をしたほか、作品への思いを語った。

【動画】“ラスト”舞台あいさつで思い出を語る登壇者たち!

 本作は、社会現象を巻き起こしたテレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」を再始動させた『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの完結編。先日本作の終映日が7月21日に決定したことが発表され、この日は『シン・エヴァンゲリオン劇場版』最後の舞台あいさつが行われた。

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 舞台に立った緒方は「今日、登壇しているメンバーは、(テレビ版の)1話の冒頭で、シンジが最初に出会う人たちだというお話を聞きまして。そうだ、綾波(レイ)が担ぎ込まれる前はこの4人だったなと。そんな冒頭の皆さんと一緒に、最後のごあいさつをするのは感慨深く思っています」と晴れやかな表情。庵野総監督も「確かに緒方が言うとおり、最初のアフレコはこのメンバーがいて。懐かしいなと。前にも一回、これのごあいさつに登壇しましたが、今日は最後ということで、あらためてお礼を申し上げたく登壇しました」と続けると、会場から大きな拍手がわき起こった。

 3月8日に初日を迎えた本作は7月10日までで観客動員数647万人、興行収入98億8,000万円を突破。庵野総監督が目標に掲げている興収100億円超えまであと一歩というところにつけている。その数字を聞いた緒方は「ビックリですね。たくさんの方に観ていただいて感謝です」としみじみ付け加えた。

 あらためて本作を終えて、「今、自分がアニメでやれることはだいたいやったかなという思いはありますね」という庵野総監督は、「『序』『破』『Q』の時はあれもできなかった、これもできなかったというのはあったけど、今回はほとんどできたかなと思います」と誇らしげな表情。

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 また、「これを足したかったというシーンは?」という質問には「最初は2時間以内にしようと思って、あれを削ったり、これを削ったりと頑張っていたけど、これは2時間でまとまらないなと思ったら2時間半になった。これだけは足さなきゃなというものは足したので、『シン・エヴァ』に限っては、今のところないです」とキッパリ語った庵野総監督だが、「これを聞いて、製作はビビっているかもしれませんが、今はないからね。安心してください」と関係者に呼びかけるひと幕もあり、会場を沸かせた。

 緒方は碇シンジという役について「テレビシリーズをやった時は自分と真逆だと思っていて。わたしは強いと思っていたし、こういう感じの性格ではないなと思っていたけど、26年たった今は、自分はシンジだったなと思います」と心境の変化を明かす。そしてそんな緒方にとって『エヴァンゲリオン』とは、「もうひとつの14歳の記録」だという。

 庵野総監督は自身にとっての『エヴァンゲリオン』とは、という質問に「ひと言で言うのは難しいですね」と前置きしつつも、「すかした言い方をすると、僕自身の最新作ですということですが、そういうことじゃないですよね」とコメント。「実際、この企画は1992年からやっているので、30年近く。ほかのことをやっていた時もありましたが、のべで言うと、自分の人生の半分を費やした作品なので、終わったのは感無量です」としみじみ。

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 その後も『エヴァンゲリオン』へのあふれる思いをせつせつと語る登壇者たち。思いがあふれた三石と山口が思わず涙ぐむひと幕もあった。そんな中、最後のコメントを求められた庵野総監督は「今日は最後に、皆さんにお礼を申し上げたいとだけ思って、ここに来ました。ありがとうございました」と感謝すると、観客に向かって深々とあいさつ。そして庵野総監督は帰り際にも、観客に三度にわたって深々とお礼をしてから退場した。(取材・文:壬生智裕)

映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は公開中

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