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ヒュー・ジャックマンが不倫議員役!政治報道を変えたスキャンダルが映画に

第43回トロント国際映画祭

不倫スキャンダルで大統領への道を断たれたゲイリー・ハート役のヒュー・ジャックマン
不倫スキャンダルで大統領への道を断たれたゲイリー・ハート役のヒュー・ジャックマン - Courtesy of TIFF

 現地時間8日、第43回トロント国際映画祭でヒュー・ジャックマン主演映画『ザ・フロント・ランナー(原題) / The Front Runner』の上映が行われ、ヒューや監督のジェイソン・ライトマンがQ&Aを行った。愛妻家として知られるヒューが、知性とカリスマ性で大統領選の最有力候補だったものの、不倫スキャンダルによってわずか3週間で転落した上院議員ゲイリー・ハートにふんしている。

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 ジャーナリストのマット・バイによる、アメリカにおける政治報道の転換点となった1988年の大統領選挙についての著書「All the Truth Is Out: The Week Politics Went Tabloid」を基にした本作。ハート以前は候補者の不倫といった私生活が大々的な問題となることはなかったといい、そこに至るまでの経緯を新聞社のジャーナリストと選挙キャンペーンスタッフ、そして「重要なのは政策であり、私生活をどうこう言われる筋合いはない」と信じるハートの視点から描き出した。ヒューのほか、『セッション』のJ・K・シモンズ、『マイレージ、マイライフ』のヴェラ・ファーミガなどが出演している。

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 今回初めて現存の人物を演じたヒューは、たくさんのリサーチを重ね、選挙キャンペーンチームの人々とも話してハートの人となりを知り、実際に彼と数日過ごして友人になったのだそう。「彼はとても頭が切れて、魅力的な男だ。実際に会うことで僕たちがやろうとしていることの意味がわかったし、同時に大きな責任があることにも気付いた」と真摯にハートを演じたと明かした。

 一方、ライトマン監督は「欠点のあるキャラクター」にどうしても惹かれてしまうといい、『サンキュー・スモーキング』『JUNO/ジュノ』『マイレージ、マイライフ』『ヤング≒アダルト』などこれまでに手掛けた作品の主人公を例に挙げ、「これが僕バージョンのマーベルユニバースだよ」と表現して笑わせる。

 さらに「スキャンダルそのものではなく、ジャーナリスト、選挙キャンペーンのスタッフ、それぞれが正しいことをしようとしているということを描いた。そして候補者も人間で、間違いも犯す」と続け、「最後のシーンは観客に何を見たいのか? 何を聴きたいのか? と問い掛けているんだ」と作品に込めた思いを語っていた。(編集部・市川遥)

第43回トロント国際映画祭は現地時間16日まで開催

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