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鈴木紗理奈、感涙……仕事と子育てとの両立を振り返り

あいさつで感極まり涙を見せた鈴木紗理奈
あいさつで感極まり涙を見せた鈴木紗理奈

 スペインのマドリード国際映画祭で主演女優賞を獲得した鈴木紗理奈が24日、スペースFS汐留で行われた映画『キセキの葉書』完成披露試写会に出席、子育てとの両立だった映画撮影を振り返り涙を見せた。この日は赤座美代子ジャッキー・ウー監督、そして観客として来場していた歌手の小林啓子、そして雪村いづみもステージに登壇した。

【画像】鈴木紗理奈、主演女優賞を獲得した映画舞台あいさつで感涙

 テレビ番組「エチカの鏡」で紹介された実話に基づいて制作された本作。今年7月に行われたスペインのマドリード国際映画祭では、選考委員からの「過酷な人生を明るく演じた鈴木紗理奈が、ともすれば絶望的になりかねない観客の気持ちを軽やかにした」という講評を受けた鈴木が主演女優賞を、そしてウー監督が監督賞をそれぞれ獲得した。壇上に立った鈴木は、瞳をうるませながら「すべてにおいて、出会いも、学びも、“キセキ”の連続の一年でした。監督との出会いで成長させていただいた上に、こんな賞をいただいて。ご褒美をもらった気分です」とあいさつ。母親役の赤座が「紗理奈ちゃんは立派な女優です」と語れば、ウー監督も「彼女は勘が鋭くて。本当に知り合えて良かった」と女優・鈴木紗理奈との出会いに感慨深い表情を見せた。

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 本作は、阪神・淡路大震災から半年後の兵庫県西宮市で、重度の脳性まひを抱える娘の介護と育児をひとりで担う美幸(鈴木)のもとに、郷里・大分の母がうつ病と認知症を併発したとの知らせが。娘の子育てで西宮を離れることができない美幸は、母の気持ちが少しでも明るくなるよう、計5,000枚にもおよぶはがきを毎日送り続けた……という物語となる。

 この美幸という役に「わたし自身も、なんでこの役に鈴木紗理奈? と思いました。わたしがプロデューサーだったら選ばないなと思う」と笑う鈴木は、「だからこそ、その期待に応えられるように、一生懸命頑張りました。まだ女優としては本当に経験も浅く、学びしかないけど、監督を信じて。一生懸命やらせていただきました」と述懐する。

 鈴木自身、一児の母として子育て中の身。司会を務めていた新田博邦プロデューサーから、「この映画をやって、お子さんがすごく喜んでくれたと言ってくださったんですね。何しろ撮影は大阪なんで、今日はお泊まりになったらどうですかと言うんですが、『いや、最終で帰って、あさ一番で来ますから』というんですね。お子さんの顔を毎日見たいというんで。それから(鈴木の)お母さんもこの映画を観て泣いてくれたと言ってくれて。だから良かったなと思っているんですよ」というねぎらいの言葉を受けると、こみ上げる思いがあふれたのか。ついに鈴木の涙腺も崩壊。

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 それでもなんとか気持ちを落ち着けた鈴木は「私ごとですが、子育てをしながら仕事をする中で、母に支えられ、踏ん張っている自分がいました。この映画で家を2、3日開けたり、会えなかったりする日もありましたけど、それでもなるべく家に帰るようにしました。母の支えのおかげで、仕事に集中できました。賞を取れて、母に恩返しができて良かったと思います」と思いの丈を語ると、「これからもまだまだこの仕事を頑張っていきたいので。今日のこの感謝の気持ちを忘れずに仕事にまい進していきたいと思っています」とコメント。会場には万雷の拍手が鳴り響いた。(取材・文:壬生智裕)

『キセキの葉書』は11月4日より渋谷のユーロライブほか全国順次公開

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