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ガイ・ピアースが「女性蔑視」と批判された新作についてコメント

役づくりについて熱く語ったガイ・ピアース
役づくりについて熱く語ったガイ・ピアース

 映画『メメント』などの秀作でおなじみの演技派俳優ガイ・ピアースが、新作のスリラー映画『ブリムストーン(原題) / Brimstone』について、3月9日(現地時間)ニューヨークのAOL開催のイベントで語った。

【写真】すっかり大人に!ダコタ・ファニング

 本作は、アメリカの西部開拓時代を舞台にしたスリラー。ある日、助産師の仕事をするリズ(ダコタ・ファニング)の元に、彼女の過去を知る謎の牧師(ガイ)がやってくる。リズは牧師を見た瞬間、自分や家族に危険が迫っていること察知し、逃げることを決意する。第73回ベネチア国際映画祭にも出品され、話題を呼んだ。

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 次第に本性を現していく牧師役についてガイは「彼はサイコパスか、その境界線にいるような男で、表向きは牧師だが、決して良い男ではない」と分析。さらに「どんなキャラクターでも、俳優が演じる時に複雑に見えてしまうのは、俳優が役の全ての側面を無理に演じようとするからだ。大事なのは、(冷酷な役であっても)自分が3次元のキャラクターを演じていることをしっかり認識すること。(冷酷なキャラクターだからといって)ロボコップのようなキャラクターとして演じてはいけないし、人間的な感覚を持ち合わせていないように演じてもダメなんだ」と熱く語った。

 再び西部劇に参加した理由について、「僕は常に人間心理に興味を持っていて、宇宙、都市、砂漠が舞台だろうが正直関係ない。なぜなら、人間同士の力関係や行動などが重要だからだ。今と違う時代が舞台だろうと、(観客には)その当時の暮らしを見せるだけで、今も昔も誰かに怯えたり、誰かを頼ったり、誰かを愛したり、愛されたりすることは変わらない。だからどの時代、どんな設定であっても、あまり関係ない」と自身の考えを述べた。

 ある批評家が今作について「女性蔑視の作品」と語ったそうだが、「僕は、全くその逆だと思う。今作は女性蔑視がどういうものかを見せ、それが与えるネガティブな影響を理解させている。牧師自体は女性蔑視であるが、映画そのもの女性蔑視ではない」と説明した。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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