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ひたすら健気なゾンビ少女が主人公!でも口の周りは血だらけ!「SHERLOCK(シャーロック)」監督の新作が登場

第41回トロント国際映画祭

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大好きな人間の先生を食べないようにマスクするゾンビ少女メラニー
大好きな人間の先生を食べないようにマスクするゾンビ少女メラニー - Courtesy of TIFF

 現地時間14日、感情を持ったゾンビの少女を主人公にしたイギリス映画『ザ・ガール・ウィズ・オール・ザ・ギフツ(原題) / The Girl with All the Gifts』が第41回トロント国際映画祭ミッドナイト・マッドネス部門で上映された。「SHERLOCK(シャーロック)」や「ドクター・フー」などのテレビドラマを手掛けてきたことで知られる、スコットランド出身のコーム・マッカーシー監督の新作だ。

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 連日深夜0時から世界のマッドな映画を上映しているミッドナイト・マッドネス部門に出品された本作の舞台は、ゾンビウイルスが蔓延し、人間の生き残りはわずかになったイギリス。肉のにおいを感じると凶暴化するものの普段は普通の子供と変わりないゾンビ第2世代の少女メラニーが、軍の施設を逃げ出し、本当の自分、そして自分の居場所を見つけていくさまを描く。

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 メラニーをはじめとしたゾンビ第2世代の子供たちからワクチンが作れるはずだと、隔離施設で子供たちに人体実験をしながらも、軍が教室のようなものを作って教育を受けさせている(車椅子にガッチリ体を固定した上で)冒頭のシーンが独特の魅力を放っている。Q&Aに登壇した原作者で脚本のマイク・ケアリーは、もともと学校生活をテーマにしたホラー短編を書いてほしいと言われたことが始まりで、当時実際に先生だったことを生かして執筆したと明かした。

 また、マッカーシー監督によると、ゾンビ役の子供たちの演技指導のため、たくさんのワークショップをしたという。その甲斐あって、凶暴化した際の動物のように呻きながら歯をガチガチガチガチ鳴らすさまはただただ恐ろしいが、軍人たちから銃を突き付けられ、モンスターのように扱われながらも「~大佐、おはようございます!」とひたすら健気なメラニーの姿が胸を打つ。

 ジェマ・アータートンパディ・コンシダインらイギリスの俳優陣に加え、大女優グレン・クローズも出演しており、その経緯について聞かれたマッカーシー監督は「脚本を送ったら気に入ってくれたんだ。トライしてみるもんだよ」と笑っていた。(編集部・市川遥)

第41回トロント国際映画祭は現地時間18日まで開催

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