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アカデミー賞に向けて大手スタジオのPR戦が開戦!各スタジオがプッシュする作品はコレだ!

第84回アカデミー賞

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『マリリン 7日間の恋』のマリリン・モンロー役ミシェル・ウィリアムズ(左)、『ザ・アイアン・レディー(原題)』の英国元首相マーガレット・サッチャー役メリル・ストリープ
『マリリン 7日間の恋』のマリリン・モンロー役ミシェル・ウィリアムズ(左)、『ザ・アイアン・レディー(原題)』の英国元首相マーガレット・サッチャー役メリル・ストリープ - 写真:Album/アフロ、Splash/アフロ

 今年も11月後半に入り、ハリウッドの大手映画スタジオでは、来年1月24日(現地時間)に発表される第84回アカデミー賞ノミネーションに向けてのPR合戦が活発になっている。授賞式プロデューサーだったブレット・ラトナー監督の辞任、それに続く授賞式ホストだったエディ・マーフィーの後追い降板事件、そして新授賞式ホスト役にビリー・クリスタルが帰還……とすでに話題満載の第84回アカデミー賞周辺だ。

 この季節になると業界誌や映画の宣伝で、「For Your Consideration…」というキャッチフレーズをよく目にする。映画スタジオから出されるアカデミー賞候補推薦作品並びに俳優のPRである。このキャッチフレーズを日本語で意訳するなら「以下、ご検討のほどよろしくお願いします」と言ったところだろうか。アカデミー賞候補のノミネーションを約2か月後に控えたハリウッドでは、各スタジオが自社のプッシュする作品を一人でも多くのアカデミー関係者たち(あるいは、監督組合メンバーや脚本家組合員などアカデミーの関係者達に影響を及ぼせる人たち)に見てもらおうと、「For Your Consideration…」専用のウェブサイトを用意し、無料試写会を開催するなどして大奮闘している。

 ちなみにスタジオが用意したそのサイトを見ると各スタジオがどんな作品をアカデミー賞候補ノミネーションに向けてプッシュしているのかを部外者でも知ることができる。たとえば、目ぼしいところでは20世紀フォックス製作今年の大ヒット作『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』、そしてアニメーション映画『ブルー/初めての空へ』、ディズニー/ピクサーの『カーズ2』『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉』『くまのプーさん』ほか、ドリームワークスの全米大ヒット作品『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』そしてクリスマス公開スピルバーグ監督話題の最新作『戦火の馬』、パラマウント・ピクチャーズの『ランゴ』『SUPER 8/スーパーエイト』、『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』、ソニー・ピクチャーズは日本でも話題の『マネーボール』、ジョージ・クルーニー監督・出演作品『ジ・アイズ・オブ・マーチ(原題)/ The Ides Of March』そしてこれから公開となるデヴィッド・フィンチャー監督期待の新作『ドラゴン・タトゥーの女』などなど、アメリカでもまだクリスマスまで一般公開されないような作品に対してまで、すでに大プッシュが行われている。

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 毎年アカデミー賞常連のワインスタイン・カンパニーは、こちらもアカデミー賞常連のメリル・ストリープが英国元首相マーガレット・サッチャーを演じ公開前から早くも話題の『ザ・アイアン・レディー(原題)/ The Iron Lady』、フランス恋愛映画でなんと白黒サイレントにての公開という、これだけでアカデミー候補になりそうな『ザ・アーティスト(原題)/ The Artist』、そしてマリリン・モンロー英国訪問時の知られざる悲恋を描いた『マリリン 7日間の恋』、レイフ・ファインズジェラルド・バトラー主演でシェイクスピア作の悲劇をもとにした『コリオレイナス(原題) / Coriolanus』、そしてマドンナが監督・脚本を手がけた『ダブリュ.イー.(原題)/ W.E.』 と今年もどっさりとパワフルな作品をそろえており、その殆どがこれから公開されるものばかり。なるべくノミネーション時期近くに公開し、アカデミー投票者たちの記憶に強力に残るように配慮したものと思われる。

 残念ながら一般映画ファンは関係者が無料で出席できる試写会などには行けないもののこれらのサイトを参考に、数ある新作の中からどの作品を楽しむかの指針にするのも面白いかもしれない。(文・ロス取材:明美・トスト/Akemi Tosto)

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