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エンディングに向け物語が大きく加速!ジュディス、リディアらが苦境に立つ

今週のウォーキング・デッド

 最終シーズンとなるシーズン11も第23話を迎え、来週はついに最終話。2010年から始まった壮大なドラマのエンディングに向けて、今回は大きな出来事が勃発し、さらに勢いが加速していく。(文・平沢薫)

※ご注意 この記事は「ウォーキング・デッド」シーズン11についてのネタバレが含まれる内容となります。視聴後にお読みいただくことをおすすめします。

今週のウォーキング・デッド~シーズン11第 23話「ファミリー」

 最終話まであと1話となった今回、シーズン11第23話のエピソードタイトルは「ファミリー」。このシリーズの最初からずっと描かれてきた“ファミリー”というテーマが、改めてくっきりと浮かび上がってくる。

ダリルとキャロル
アレクサンドリアの仲間を取り戻したダリルとキャロルたち。「ウォーキング・デッド」シーズン11第23話より -(C)2022 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.

 そんな今回起きた大きな出来事は、リック(アンドリュー・リンカーン)の娘ジュディス(ケイリー・フレミング)の負傷。彼女は、コモンウェルスへ戦いに向かうダリル(ノーマン・リーダス)たちに加わり、戦闘の中で仲間を守ろうとして傷つく。しかもその銃弾はパメラ・ミルトン知事(ライラ・ロビンズ)が撃ったものだった。倒れたジュディスは、ダリルに抱えられて逃走する中で、「パパ?」と声を出すのでまだ生きてはいるが、果たして生き延びることができるのか。

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ジュディス
たくましくなったジュディス!「ウォーキング・デッド」シーズン11第23話より -(C)2022 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.

 この出来事の後で振り返ると、いろんなことが彼女の死を暗示しているようにも見えてくる。例えば、今シーズンのパート3(第17話以降)のイントロは毎回、ジュディスのナレーションでこれまでの歴史を振り返るものだった。そして今回の冒頭は、彼女が父リック、母ミショーン(ダナイ・グリラ)、兄カール(チャンドラー・リッグス)を振り返り、自分もその家族の一員だと宣言する。そして戦いに向かう準備として、父の銃と刀と共に、母が書いた“権利と自由の憲章”を持つ。まるで何かのまとめに入っているようではないか。

ダリルとRJ
リックの帽子をジュディスからもらったRJとそっと寄り添うダリル。「ウォーキング・デッド」シーズン11第23話より -(C)2022 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.

 さらに感動的なのは、父リックの帽子を弟RJ(アントニー・エイゾー)にかぶせること。この帽子はリックが息子カールに譲り、カールがジュディスに譲ったものだった。そしてジュディスの声は「新しい始まりは 代償を伴う」と語る。その代償とは何なのか。

アーロン、ジェリー
囁く者作戦でコモンウェルスの兵士から逃れて行動するアーロン、ジェリーらだが……。「ウォーキング・デッド」シーズン11第23話より -(C)2022 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.

 そして本編のダリルとの会話の中で、ジュディスは兄が人を救って死んだことに言及し、一緒に生きたかったと言うと、ダリルが「終わったら お前を愛した人たちのすべてを話そう」と答える。このダリルの言葉も、果たしてその時は来るのかと不吉な予感を抱かせはしないだろうか。

リディア
リディアの身にもとんでもないことが起きてしまう!?「ウォーキング・デッド」シーズン11第23話より -(C)2022 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.

 また、代償といえば、リディア(キャサディ・マクリンシー)がウォーカーにかまれてしまったのもショッキングな出来事だ。そして気になるのは、リディアのためにイライジャ(オケア・エメ=アクワリ)を探しに行ったジェリー(クーパー・アンドリュース)の安否。ジェリーは王国でエゼキエル(カリー・ペイトン)に仕えていた時から、なごみ系キャラ。例えば、主要キャラがどんどん死んでいったドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」でも、おてんば娘アリアの友人の料理が得意なホット・パイや、策略家ティリオンの従者で娼婦たちの人気者ポドリック・ペインのような、なごみ系キャラは生き残ったが、はたして「ウォーキング・デッド」ではジェリーが生き残ることができるのか。

マーサー
ミルトン知事の暴君ぶりに反旗をひるがえすマーサーら。「ウォーキング・デッド」シーズン11第23話より -(C)2022 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.

 一方、ミルトン知事の失脚は迫ってきた。市民たちだけでなく、マーサー(マイケル・ジェームズ・ショウ)ら兵士の一部は知事に反発。彼女に従っていた兵士も、ミルトン知事が発した、公邸を守るためにウォーカーの群れを貧民の居住区に誘導しろという命令には、不服そうな顔をする。また、プリンセス(パオラ・ラサロ)たちと上層部の不正を証言できる行方不明者たちを乗せた列車がもうすぐコモンウェルスに到着する。次回は、ウォーカーの群れとの市街戦を含め、どんな光景が待っているのか楽しみだ。

ニーガンとマギー
ニーガンとマギーはどこまで協調できるのか?「ウォーキング・デッド」シーズン11第23話より -(C)2022 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.

 もう1つ、最終回で楽しみなのは、すでに決定しているスピンオフシリーズへのリンク。壁を登るようになったウォーカーたちの“進化”は、今後のスピンオフに影響するのか? それはダリルのフランス行きと関係があるのか? また、今回のニーガン(ジェフリー・ディーン・モーガン)とマギー(ローレン・コーハンは、「君と俺2人だけで成し遂げるべきだ」と提案するニーガンにマギーは「協力はしない」との会話を交わすが、2人が主人公のスピンオフ「ザ・ウォーキング・デッド:デッド・シティ(原題) / The Walking Dead: Dead City」の制作は決定ずみ。最終回で2人が一緒に行動しなくてはならない出来事が起きるのだろうか?

 最終回については、シーズン2から製作に参加して、現在は「ウォーキング・デッド」ユニバースのチーフ・コンテンツ・オフィサーを務めるスコット・M・ギンプルは、Entertainment Weekly でこんな発言をしている。

 「ここまで長く続いた物語なので、生き残ったキャラクター全員に、それぞれのエンディングが必要だと思っている」

 それが描かれるのなら、観ないわけにはいかない。このシリーズらしいサプライズにも期待しつつ、最終回を待とう。

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