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【ネタバレ】「オビ=ワン・ケノービ」第4話レビュー&解説 力を取り戻してきたオビ=ワン

 早くも後半に突入した「オビ=ワン・ケノービ」第4話、前回で尋問官リーヴァ(モーゼス・イングラム)にさらわれたレイア(ヴィヴィアン・ライラ・ブレア)を救出するため、尋問官たちの要塞へと向かったオビ=ワン。今回は、敵要塞への侵入と、尋問回避のサスペンス、そして、派手なバトルが満載だ。(文・平沢薫)

※この記事は「オビ=ワン・ケノービ」のネタバレを含みます。4話までの視聴後にお読みいただくことをおすすめします。

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ゲームファンも注目の回

 シリーズ前半はオビ=ワン(ユアン・マクレガー)の心情に感動させられる場面が続いた本作だが、後半に突入した第4話はサスペンスとアクションが増量した。

 サスペンス面では、10歳のレイアがリーヴァのウソや脅しにどう対抗するのか、オビ=ワンの協力者ターラ(インディラ・ヴァルマ)が帝国の尋問をどう切り抜けるのかといった、スリリングな駆け引きが描かれる。またアクション面では、ライトセーバーをふるうオビ=ワンの戦闘がたっぷり。セーバーでブラスターの光線を打ち返す動き、戦闘中にセーバーを上下にクルリと一回転させる仕草など、新三部作の戦いを思い出すアクションも多く、彼が力を取り戻しつつあることを実感させられる。やはり『スター・ウォーズ』には、これが欠かせない。

 そんなドラマの舞台となる、尋問官の要塞内部の描写はゲーム「Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー」を踏まえたものだと思われるが、第4話全編の色彩や質感は、これまでの『スター・ウォーズ』の映像作品とは一味違うテイストでありながら、同時に『スター・ウォーズ』的であることを意識したものに感じられる。ダークグリーンを基本とした色調、メタリックな質感の無機質な空間、所々に配された赤い光、このスタイリッシュさは『スター・ウォーズ』の映像作品では新鮮だが、ダース・ベイダーのスーツとヘルメットの造形をモチーフとして強調されているように思える。"新しいのに直系"というこの姿勢こそ、デボラ・チョウ監督がこのシリーズで目指す『スター・ウォーズ』なのではないか。

 そして今回も、これまでのドラマを思い起こさせるシーンは少なくない。オビ=ワンが序盤で治療のため入ったバクタ・タンクは、『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』(エピソード5)でルークも使っていた装置。彼はここで、タンクに入ったダース・ベイダー(ヘイデン・クリステンセン)の姿を幻視する、あるいはフォースによって彼と意識が通じ合ったのかもしれない。やはり第2話のラストでベイダーが入っていたのはこのタンクだった。

 また、レイアが連れて行かれる拷問部屋は「フォールン・オーダー」にも登場。レイアが尋問されるのは『スター・ウォーズ/新たなる希望』(エピソード4)で彼女がダース・ベイダーに尋問されたことを思い出させるし、尋問装置に体を固定された姿は、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(エピソード7)でレイ(デイジー・リドリー)がカイロ・レン(アダム・ドライヴァー)に尋問された場面を連想させる。

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名セリフも登場!

 そして、『帝国の逆襲』でハン・ソロ(ハリソン・フォード)がレイアに言った名セリフを、今回はオビ=ワンがレイアに言う。カーボナイトされる直前のハンはレイアに「愛してる」と言われて「分かってる(I know)」と言うが、今回はオビ=ワンが助けたレイアに「秘密は守った」と言われて「知ってる(I know)」と言うのだ。

 オビ=ワンが要塞の中で発見する遺体の中には、ファンお馴染みのジェダイに似た姿も。部屋に入ってすぐ右に見える、尖った鳥のような頭部のジェダイは『スター・ウォーズ/シスの復讐』(エピソード3)や「スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ 」に登場したコールマン・カジだろうか。オビ=ワンが「墓だ」と言う時にアップになる、犬のような長いタレ耳のあるジェダイは、やはり「クローン・ウォーズ」に登場したテラ・シヌーベのように見える。

 他にも小ネタがあちこちに。オビ=ワンがレイアの救助に向かう時、使おうと言い、後に2機が彼らを助けに飛んで来るT-47エアスピーダーは、『帝国の逆襲』に登場。帝国軍が雪の惑星ホスの環境に合わせて改造し、スノースピーダーと呼んでいた。尋問官の要塞にいる、黒い装甲服のトルーパーは、コミックやゲーム「フォールン・オーダー」に出てくる、尋問官直属のエリート部隊、パージ・トルーパー。要塞にはMSE-6シリーズ修理ドロイド、通称マウス・ドロイドもいる。

 惑星では、前回紹介した尋問官の要塞がある水の衛星ナーがターラのセリフに登場。リーヴァが反乱分子たちの通信を傍受したと言う惑星バルナブは、アニメ「クローン・ウォーズ」に登場。クローン戦争時には無法者たちの溜まり場となっていた星だ。ターラがリーヴァに、オビ=ワンがいる惑星だとウソをつくサーター宙域のフローラムも「クローン・ウォーズ」に何度も登場。砂漠の惑星で、クローン戦争時代には、無法者たちの溜まり場になっていた。

 そんなネタの豊作も楽しいこのシリーズも、あっという間に進んで、残すところあと2話。今回は、リーヴァがレイアのドロイドに仕込んだ発信器が、赤く点滅したところで終了した。次回こそ、オビ=ワンと彼女が激突するのか? そして、ダース・ベイダーとの再対決はあるのだろうか。

「オビ=ワン・ケノービ」ディズニープラスにて独占配信中
(C)2022 Lucasfilm Ltd.

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