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四大怪獣が集結!『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』怪獣図鑑

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』
お馴染みの怪獣がスクリーンに集結!(写真は映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』より) - (C) 2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

 1954年の誕生以来、圧倒的なスケールとパワーが世界中で親しまれているゴジラ。巨大モンスターの代名詞として不動の人気を誇る怪獣王をハリウッドがリブートした『GODZILLA ゴジラ』(2014)も、日本をはじめ各国で熱狂的に迎えられた。そんなハリウッド版の最新作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(5月31日全国公開)では、ついにゴジラの宿敵キングギドラが登場。さらにモスラ、ラドンと日本を代表する怪獣たちが集結し、激しいバトルを展開する。ここでは、世紀の決戦をより楽しむために、4大怪獣のスペックや魅力をおさらいしてみよう。(文・構成:神武団四郎)

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ゴジラ Godzilla

体長:119.8メートル(尻尾:177.4メートル)

必殺技:放射熱線

性格:獰猛

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』
映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』での怪獣王ゴジラ - (C) 2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

  怪獣界に君臨する“キング・オブ・モンスターズ”。デビュー作は1954年の『ゴジラ』で、もとは海底洞窟に潜んでいた恐竜時代の生き残り。水爆実験の影響で怪物と化し、東京湾から市街地に上陸する。体長50メートル、口から放射能の白熱光を吐きながら容赦なく破壊を繰り返した。

『ゴジラ』
1954年公開の『ゴジラ』 - Movie Poster Image Art / Getty Images

 ハリウッド版の設定は、かつて地球の生態系の頂点に君臨していた古生物。ゴジラが生息していたのは恐竜が登場する以前、濃い放射能に覆われていたペルム紀(二畳紀=約2億7千万年前)で、やがて大気が安定すると地底に移動し生きながらえた。古代の壁画にその姿が描かれたり、太平洋の島々で伝説として語り継がれていることから、たびたび地上に出現していたと思われる。

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』
破壊力抜群の放射熱線 (写真は映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』より) - (C) 2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

 体長は119.8メートル、尻尾の長さは177.4メートル。背中から尾の先にかけ、大小90枚もの尖った背びれが連なっている。原子炉のような器官を持ち、放射能をエネルギーに変換。体内の放射能を発火させ相手に浴びせる必殺技・放射熱線を吐く時は、背びれが青白く発光する。水中でも自由に行動が可能。ふだんは地底に生息し、地球各地を結ぶ地底トンネルで移動すると考えられている。性格は獰猛(どうもう)。どんな敵にも屈することなく、バトルモードに突入すると重低音の咆哮をあげ攻めたてる。ただし、敵とみなさない生き物にはまったく興味を示さない。その行動は人類の理解を超えており、ゴジラの眼には人間すら映っていないようだ。

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モスラ Mothra

体長:15.8メートル(翼長は244.8メートル)

特技:優雅な身のこなし

性格:怪獣に立ち向かう勇敢さ

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』
美しき怪獣、モスラ(写真は映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』より)  - (C) 2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

 蛾や蝶を思わせる昆虫に似た怪獣。デビューは1961年の『モスラ』で、250メートルの翼長を誇るインファント島の守護神。1964年の『モスラ対ゴジラ』には双子の幼虫が登場し、糸を吐きながらゴジラとバトルを繰り広げた。成虫になると羽から鱗粉(りんぷん)をまき、敵をかく乱することも。「ゴジラ」シリーズ、「モスラ」シリーズを通し、一貫して平和の使者として描かれた。

『モスラ』
1961年のモスラ - Hulton Archive / Getty Images

 そんなモスラのキャラクターはハリウッド版も踏襲。こちらはゴジラと同時期の生物で、学名は“タイタナス・モスラ”。やはり太古に地上から姿を消したが、古代壁画に描かれているため人類の前に姿を見せていたらしい。体長は15.8メートル、翼長は244.8メートル。片方の羽だけでサッカーコートが一面埋まってしまう大きさだ。

『モスラ3 キングギドラ来襲』
映画『モスラ3 キングギドラ来襲』(1998)でのモスラ - Toho Company / Photofest / ゲッティ イメージズ

 ハリウッド版のモスラが発見されたのは、中国・雲南省の広大な森の中にある古代遺跡。発見時は卵の状態だったが、やがて中から幼虫が出現する。口から粘着性のある糸を吐いて繭を作り、やがて成体となって孵化(ふか)。淡い光を放ちながら繭の中から現れる幻想的な姿、高音の小気味よいさえずり声は、怪獣王ゴジラとは対照的に、女王の風格を持っている。見た目と同様、身のこなしは優雅。攻撃力は強くはないが、それでも暴れる怪獣たちに立ち向かう、けなげな姿が胸を打つ。

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ラドン Rodan

体長:46.9メートル(翼長は265.5メートル)

特技:アクロバティックな飛行

性格:好戦的

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』
映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』でのラドン。戦闘機は為す術なし…… - (C) 2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

 翼竜を思わせる鳥形の怪獣。デビューは1956年の『空の大怪獣 ラドン』で、白亜紀に生息していたプテラノドンの変異体だ(略称としてラドンと命名)。体長50メートル、翼長120メートルで、住処は九州の活火山・阿蘇山。マッハ1.5で飛行し戦闘機を撃墜、その衝撃波(ソニック・ブーム)で家や車を破壊した。1964年の『三大怪獣 地球最大の決戦』で「ゴジラ」シリーズに初参戦し、この時ゴジラやモスラと共にキングギドラと死闘を演じた。

『空の大怪獣 ラドン』
『空の大怪獣 ラドン』(1956)より - Photofest / Classic Media / ゲッティ イメージズ

 ハリウッド版では、南米に浮かぶモナ島の火山にあるモナークの隔離施設に捕獲されていたが脱走。その際に火山が爆発したため、体に赤い模様のように溶岩がまとわりつき、より邪悪なルックとなった。なお“ラドン”とは、モナ島で炎の悪魔を意味するという。

『空の大怪獣 ラドン』
映画『空の大怪獣 ラドン』(1956)でのラドン - Photofest / Classic Media / ゲッティ イメージズ

 ハリウッド版のラドンは体長46.9メートル、翼長265.5メートルとモスラを超えるサイズ。巨大な翼を広げ、鋭い叫び声を上げながら市街地を低空飛行した時は、その衝撃波で壊滅的な被害をもたらす。ジェット戦闘機を越えるスピードで空を飛び、キリモミ回転しながら垂直上昇するなど、アクロバティックな飛行を見せつける。足を器用に使って戦闘機をつかみ取るほか、鋭いくちばしも武器として怪獣バトルで使用。ゴジラやキングギドラにも戦いを挑む好戦的な性格で、4匹の中でも動向が読めないトリッキーな怪獣だ。

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キングギドラ King Ghidorah

体長:158.8メートル

必殺技:電気を吸収しての破壊光線

性格:3つの頭それぞれで異なる

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』
謎多き怪獣、キングギドラ(写真は映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』より) - (C) 2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

 邪悪そうな3つの頭に巨大な翼、2本の尾を持つゴジラ最大の敵。初登場は1964年の『三大怪獣 地球最大の決戦』で、隕石として地球に飛来した宇宙超怪獣だ。体長100メートル、翼長は150メートルで、3つの口から破壊力抜群の引力光線を放射する。デビュー作からゴジラ、モスラ、ラドンをまとめて相手にした大物で、“怪物ゼロ”の異名を持つ。核による変異体や伝説の聖獣など設定を変えながらゴジラと死闘を繰り返し、「モスラ」シリーズには亜種デスギドラも登場した。

『怪獣大戦争』
写真は『怪獣大戦争』(1965)より - Maron Films / Photofest / ゲッティ イメージズ

 ハリウッド版は太古よりゴジラと戦ってきた謎めいた怪獣で、モナークでの呼び名は“モンスター・ゼロ(Monster Zero)”。「日本書紀」の八岐大蛇(ヤマタノオロチ)やギリシア神話のヒドラをはじめ、あらゆる龍・ドラゴン伝説の始祖と考えられている。体長158.8メートルと怪獣たちの中でも規格外の巨体を誇り、巨大な翼で大空へと舞い上がり、雷雲を呼び込みながら世界各地に移動する。3つの頭はそれぞれ性格が異なり、時に互いを威嚇し獲物を取り合うことも。長い舌で人間をなめ取るように食べることから、雑食性らしい。

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』
ゴジラVSキングギドラ、勝利の行方は?(写真は映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』より)  - (C) 2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

 今作では何度もゴジラと激突するが、いずれも互角もしくはキングギドラが優位に展開。電気を体内に吸収し破壊光線として吐き出すなど、飛び道具も持っている。ラドンとのバトルでは、左右の頭でその両翼を押さえつけ、中央の頭で激しく攻撃。その容赦なき戦いぶりや、ゴジラの巨体も宙高く持ち上げる圧倒的なパワーの前に、他の怪獣たちはひれ伏すしかない。果たしてゴジラは、最強・最悪の暴君をどう食い止めるのだろうか……。

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