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『万引き家族』~漫画連載:憑依系女子、夢野映子の1日

憑依系女子夢野映子の1日

 第71回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したことで公開前から話題を集めていた『万引き家族』。是枝裕和監督が撮り続ける家族の形を劇場で鑑賞してきました。

《あらすじ》日雇い労働者の治(リリー・フランキー)、クリーニング店で働く信代(安藤サクラ)、息子の祥太(城桧吏)、風俗店で働く亜紀(松岡茉優)、そして家の持ち主の初枝(樹木希林)。5人は、貧しいながらも仲良く暮らしていた。ある冬の夜、団地の廊下で震える少女(佐々木みゆ)を見つけた治は家に連れて帰る。しかしある事件をきっかけに、この家族の本当の繋がりが明らかとなる。

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 貧困、年金不正受給、孤独死、虐待など、さまざまな社会問題がギュッと凝縮されている本作。とくに印象的だったのは食事のシーンです。家族全員でテーブルを囲む、いわゆる家族団らんの画とはかけ離れた圧倒的生活感。彼らの食事にカップ麺が多いことで貧困の深刻さが伺えます。1個200円前後のカップ麺は買えても、780円の徳用肉はその場しのぎの日銭では躊躇してしまうのではないでしょうか。アルコールが多いのは貧しくなった精神状態をなんとか保つため。そんなことが推測できる食事シーンのシーンは胸が苦しくなりました。

 また、後半では治と信代の取り調べが行われます。尋問された際に信代が答えた「拾ったんです。捨てた人はほかにいるんじゃないですか」という言葉が強く心に突き刺さりました。誰が何を捨てたのか。鑑賞後はその言葉が重くのしかかり、消化するにはしばらく時間がかかりそうです。

 非常に重い内容ではあるのですが、ミーハーフィルターをかけると城桧吏さんに対する将来有望感や、リリーさんがみせる(魅せる!)複数回にわたるセクシーショットには目が離せません。

 加えて、主役級イケメンの池松壮亮さん、山田裕貴さん、高良健吾さんの不意打ち登場シーンには思わず合掌。彼らの役どころもまたさまざまな問題を抱えているため、余すことなく是枝監督からのメッセージの強さを感じる作品でした。

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ヤナマリ的見どころ

・治のセクシーショット

・脇役で出てくる豪華俳優陣

台本のない取り調べシーン

柳本マリエ プロフィール

柳本

 17歳で渡米したことをキッカケに人生の歯車が崩れ出す。まったく紳士ではないイギリス人と4年間も付き合ったり、フランス郊外の知らない街で迷子になったり、色んな夢を追いかけていたら絵日記ブロガーになっていました。現在は肩に乗るネコと暮らしています。ブログ「17歳からのイングリッシュ」毎日更新中!

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