カンヌ受賞!是枝裕和監督作品まとめ

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先日、是枝裕和監督最新作の映画『万引き家族』(6月8日公開)が、第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞するという、快挙を成し遂げた。日本のみならず世界で高い評価を得ている是枝監督作品。その魅力に迫ってみた。(編集部・山本優実)

是枝監督のこれ知ってる?

パルムドールを手にした是枝裕和監督 - Pascal Le Segretain / Getty Images

・実は大学教授
2005年より立命館大学産業社会学部の客員教授を務め、2014年4月には、早稲田大学理工学術院教授に就任している。

・AKB48のミュージックビデオも
AKB48の「桜の木になろう」「Green Flash」のほか、多くのアーティストのミュージックビデオやCMの演出を手掛けている。

・監督だけでなくプロデュースも
西川美和監督の『蛇イチゴ』『ゆれる』や、砂田麻美監督作『エンディングノート』、伊勢谷友介監督作『カクト』など製作者側でも活躍。最新作『十年 Ten Years Japan』(2018年秋公開)は総合監修を担当している。

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是枝監督のココがツボ!

社会的事象を捉える鋭さ

映画『誰も知らない』より / (c)「誰も知らない」製作委員会

是枝作品の多くは実在の事件をモチーフに描いており、『DISTANCE/ディスタンス』(オウム真理教)、『誰も知らない』(巣鴨子供置き去り事件)、『そして父になる』(新生児取り違え事件)、そして最新作『万引き家族』(年金の不正受給)がある。もともとドキュメンタリー出身というだけあって、目を背けたくなるような“日本の暗部”を鋭く描いている。

日常を立体的に表現

映画『歩いても 歩いても』より / (C)2008「歩いても 歩いても」製作委員会

是枝作品は、そこに“生活臭”が漂うほど、日常の描写がリアル。『誰も知らない』で子供がカップ麺の残り汁にご飯を入れて、口にかきこむ姿や、『海よりもまだ深く』で主人公が風呂に入るシーンの団地ならではの風呂の狭さ・汚れなど、細部にまでこだわりを見せている。「音」もその一つで、たとえば『歩いても 歩いても』の家の一部は屋内のセットで撮影しているが、庭で遊んでいる子供の声はあえて外で撮って、音だけはめ込んでいる。2014年11月2日、ショートショート フィルムフェスティバル&アジアのトークショーで、監督は「屋内のセットで撮影すると、(作中では)外にいるはずなのに、声が反響して聞こえてきてしまう。人間の耳はそういうのをちゃんと聞き分けるから、そこは意識するようにしている」という内容の発言をしている。

役者の魅力を引き出す力

映画『万引き家族』に出演した城桧吏と佐々木みゆ / (C) 2018『万引き家族』 製作委員会

是枝作品に出演するキャストは主要キャストから脇役まで、実に豪華。そして『誰も知らない』で、主演を務めた柳楽優弥をカンヌ国際映画祭最優秀男優賞に導いたように、子役の演技も見どころの一つ。「子役に脚本を渡さない」という是枝監督おなじみのスタイルで、『海街diary』の広瀬すずは、異母姉妹の家に預けられる妹の戸惑いを表現。『万引き家族』で治(リリー・フランキー)一家と暮らしながらも、その行動に疑問を持ち始める祥太の心の揺れを見事に表現した城桧吏(じょうかいり)も、カンヌ国際映画祭で強い存在感を示した。

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是枝監督作品まとめ<家族がテーマ編>

『万引き家族』(2018)

犯罪でつながった家族の物語
東京の片隅で暮らす、犯罪でつながったある一家の姿を通して、本当の家族を問う人間ドラマ。是枝監督が、「この10年間考え続けてきたことを全部込めた」という渾身の一作。あらすじを読む

『海よりもまだ深く』(2016)

阿部寛が愛嬌のあるダメ男を熱演
小説家になる夢を諦め切れないまま探偵事務所で働く、妻子に逃げられた男・良多(阿部寛)と、そんな息子を深い愛で包み込む母・淑子(樹木希林)の姿を中心に、夢見た未来と少し違う今を生きる家族を描く。あらすじを読む

『海街diary』(2015)

鎌倉に暮らすワケあり姉妹の共同生活
鎌倉に暮らす3姉妹と父親がほかの女性ともうけた異母妹が共同生活を送る中、さまざまな出来事を経て家族の絆を深めていく姿を追ったドラマ。綾瀬はるか長澤まさみ夏帆、広瀬すずら実力派女優が美の競演。あらすじを読む

『そして父になる』(2013)

育ててきた息子が他人だった…
6年間育ててきた息子が他人の子供だったという衝撃の事実に遭遇した2組の家族を通して、家族のあり方を問うドラマ。第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞。あらすじを読む

奇跡』(2011)

両親の絆を取り戻そうとする兄弟
2011年3月に全線開通を迎えた九州新幹線を題材に、心が離れてしまった家族の絆を取り戻そうと奮闘する少年2人を中心に描いた感動ストーリー。漫才コンビ「まえだまえだ」の兄・前田航基と弟・前田旺志郎が、主人公の兄弟を演じた。あらすじを読む

『歩いても 歩いても』(2008)

『歩いても 歩いても』販売元:バンダイナムコアーツ / 2018.5.25発売 / (C)2008「歩いても 歩いても」製作委員会

兄と比較されて育った弟の悲哀
15年前に死んだ兄と比較されて育ち、実家に居心地の悪さを抱いている男を、阿部寛がユーモアと悲哀を込めて演じたホームドラマ。家族の何でもない会話の絶妙な間合いが秀逸。あらすじを読む

『誰も知らない』(2004)

『誰も知らない』販売元:バンダイナムコアーツ / 2018.5.25発売 / (c)「誰も知らない」製作委員会

社会に問いかける衝撃作
母親が子供4人を置き去りにするという実在の事件を基に、是枝監督が構想15年を経て、満を持して映像化。母の失踪後、一人で妹弟の面倒をみる長男の姿は、社会のあり方を問いかける。あらすじを読む

『DISTANCE/ディスタンス』(2001)

『DISTANCE/ディスタンス』販売元:バンダイナムコアーツ / 2018.5.25発売 / (c)2001 『ディスタンス』製作委員会

加害者遺族の心理を手持ちカメラで撮影
オウム真理教による一連の事件をモチーフに、加害者の家族の視点から問題と向き合った社会派ドラマ。全編に渡り手持ちカメラで撮影され、加害者遺族の複雑な心理を表現した。あらすじを読む

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是枝監督作品まとめ<朗読劇編>

いしぶみ』(2016)

失われていく戦争の記憶をつづる朗読劇
2015年、戦後70年特別番組として広島テレビが制作した番組を劇場用に再編集した朗読劇。原子爆弾で命を落とした321名の生徒たちの残した言葉を語り継ぐ。広島出身の綾瀬はるかが朗読を担当し、ジャーナリストの池上彰が遺族らへの取材を敢行した。あらすじを読む

是枝監督作品まとめ<異色ドラマ編>

三度目の殺人』(2017)

何が真実!?日本アカデミー賞受賞の法廷劇
是枝監督のオリジナル脚本による法廷サスペンス。死刑が確実視されている殺人犯(役所広司)の弁護を引き受けた弁護士(福山雅治)が、犯人と交流するうちに動機に疑念を抱くようになり、真実を知ろうとするさまを描く。第41回日本アカデミー賞で作品賞・監督賞・助演男優賞・助演女優賞など6部門で最優秀賞を受賞した。あらすじを読む

ワンダフルライフ』(1999)

『ワンダフルライフ』販売元:バンダイナムコアーツ / 2018.5.25発売 / (c)1998 ワンダフルライフ製作委員会

是枝スタイルが作られるきっかけとなった人間ドラマ
死んだ人が天国に辿り着くまでの7日間に最も大切な思い出を一つだけ選ぶ、という設定を通し、その思い出がスタッフの手で映画として再現される様子を映し出すドラマ。即興で作られたシーンが多く、この作品がきっかけで「子役に脚本を渡さない」という是枝スタイルが作られた。

幻の光』(1995)

『幻の光』販売元:バンダイナムコアーツ / 2018.5.25発売 / (c)TV MAN UNION,Inc.

一人の女性の喪失と再生の物語
監督デビュー作。宮本輝の小説を映画化。夫(浅野忠信)を原因不明の自殺で失った女性(江角マキコ)の喪の作業(グリーフワーク)を、静かな視線で描写してゆく。ベネチア国際映画祭で金のオゼッラ賞を受賞するなど、国内外で高い評価を得た。

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是枝監督作品まとめ<ラブファンタジー編>

空気人形』(2009)

『空気人形』販売元:バンダイナムコアーツ / 2018.5.25発売 / (C)2009 業田良家/小学館/『空気人形』製作委員会

生命が宿った人形の恋
業田良家の短編コミック「空気人形」を映画化。心を持ってしまった空気人形の恋と彼女を取り巻く孤独な人々を映し出す。韓国女優のペ・ドゥナが空気人形を官能的に熱演。国際的撮影監督、リー・ピンビンの協力のもと、情緒豊かな東京の風景が美しく表現されている。あらすじを読む

是枝監督作品まとめ<ドキュメンタリー編>

大丈夫であるように -Cocco 終らない旅-』(2008)

是枝監督が泣きながらカメラを回したCoccoの旅路とは
「強く儚い者たち」などのヒット曲で知られるCoccoを追ったドキュメンタリー。是枝監督が、絶滅の危機にひんするジュゴンをテーマにしたCoccoの楽曲に共感。ライブツアーに密着するほか、沖縄での日常などに迫る。のちに是枝監督は本作について「泣きながらカメラを回したのは生まれて初めて」と回想している。あらすじを読む

是枝監督作品まとめ<時代劇編>

花よりもなほ』(2006)

『花よりもなほ』販売元:バンダイナムコアーツ / 2018.5.25発売 / (c)2005「花よりもなほ」フィルムパートナーズ

岡田准一主演の人情時代劇
父の仇を討つために東京・深川の貧乏長屋に住み着いた田舎侍が繰り広げる人情時代劇。岡田准一、宮沢りえ香川照之古田新太などキャストが豪華。是枝作品には珍しく軽快なテンポで描かれており、他作品と比較しながら観ても楽しめる。あらすじを読む

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