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真木よう子の親友発言に江口のりこがクールな返し!温度差トークに沸く

今泉力哉監督、真木よう子、江口のりこ
今泉力哉監督、真木よう子、江口のりこ

 真木よう子が21日、新宿バルト9で行われた主演映画『アンダーカレント』(10月6日公開)の完成披露試写会に来場し、「親友」だという江口のりこと軽妙なやり取りを繰り広げた。この日は今泉力哉監督も来場した。

【画像】イベントの様子

 本作は、豊田徹也の同名長編漫画を、映画『愛がなんだ』『窓辺にて』などの今泉監督が実写化。夫が失踪してしまった女性が、ある男性と共同生活を送りながら家業の銭湯を切り盛りしていくさまを描く。2005年に刊行された原作漫画について、「わたしは結構マンガが大好きなんで、フラッと本屋に入ってジャケ買いすることが多くて。このマンガもその中の一つで。大好きな作品だったので、何回か読んでいたんです」と出会いを振り返る真木。

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 映画化にあたって出演オファーが来た際「そこから10年くらい経って、まさか自分のところに来るとは思わなかったんで、ビックリしました」と言うが、マンガ好きゆえに多少の複雑な思いもあったようで、「多分これ、マンガ好きなら分かってくれると思うけど、好きなマンガの実写化って絶対にしてほしくないんですよね。だから話をもらった時に真木よう子じゃ良くなかったとは言われたくないし。でも他の誰にもやらせたくないという気持ちもあって。ぜひチャレンジさせてくださいという思いで頑張りました」と出演を決めた経緯を説明する。

 江口とは井筒和幸監督の映画『パッチギ!』(2005)で共演して以来の仲で「わたしは親友だと思ってます」と語る真木だが、江口は「親友ではないです。昔から知っているというだけで」とキッパリ。そんな江口との共演に「ありがたかったですね。わたしの知ってる江口のりこは、今や売れに売れて捕まえられない人になった。そんな江口のりこがわたしの主演作を手伝ってくれるということで。こんなありがたいことはない。ただ(江口が)好きなんで、顔を見ると笑っちゃうんですよ。だからそこだけ気を付けてやりました」とかなり気心が知れた仲であることをうかがわせる。一方、江口は「久しぶりの共演だったので邪魔しないようにと思ってたよ。だからあまりくだらない話とかはしてなかったでしょ。邪魔しちゃいけないとすごく思ってた」とクールに返し、そんな二人の温度差に場内でクスクス笑いが。

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 今泉監督との初タッグに関しては、「わたしは結構第一インスピレーションというか、最初に会ったときを大事にするんですけど、初めて監督に会った時に、多分わたし、この人のことが好きだなと思って。(撮影では)いろいろあったけど、でもぶつかったりもせず。また何かあったら呼んでほしいなと思う監督です」と話す真木。主人公のかなえ像に関しては、監督と綿密に意見交換を重ねたとのことで、“かなえが抱える過去”についても、「常に心の奥底にある」(真木)、「時には忘れる時もあっていい」(今泉監督)と考えの違いを擦り合わせることもあったという。

 今泉監督は「本当に意見をもって臨んでくれているので。ここはこうですというのを、話し合えるのがありがたかったですね」と真木の印象を話す。真木自身、原作コミックを現場に持ち込んで、そこに描かれている気持ちを台本と比べながら大事にしようと思っていたそうで、真木は「やはり原作ファンなんで。原作に忠実なシーンがあったりすると、その時のかなえちゃんの目線、表情、言ってる言葉とかを繰り返し復習して。映画とマンガは別に考えた方がいいとはいうけど、そこは譲れなくて。どうしても忠実にやりたかった」と原作ファンゆえのこだわりを語る。あるときは、かなえを思う気持ちが溢れすぎて「監督が理解してあげなかったら、かなえちゃんがかわいそうだ!」と訴えるほど、監督とは思いをぶつけ合ったとも。

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 今泉監督も「でもそれは本当に捉え方の違いというだけだったんで、その感じが嫌じゃなかったんですよね。真木さんがそう向き合ってくれたのはうれしかったし、そうしないと向き合えないものが生まれていたので」と感じていたといい、「真木さんが信じたものが残っていることで、ものすごい重力とか不穏さとかが残っていて。俺のやりたいようにやっていたら、もう少し軽い感じになったと思う」と真木の熱意、真摯さに感謝していた。

 そんな二人の話を聞いていた江口は、実は完成した映画をまだ観ていないとのことで「この映画を観るのが、本当に楽しみになりました」と他人事のように語って場内は大爆笑。「予告は観ましたよ。今泉さんが監督で、よう子ちゃんが主演で。面白そうだなとは思ってました。それであれやこれやとやり取りがあったと聞いたんで。ますます観たいなと思いました」と笑顔で付け加えていた。(取材・文:壬生智裕)

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