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『スパイダーバース』続編、日本人のアイデアが詰まったシーン アニメーター園田大也の挑戦

『スパイダーバース』続編、マイルス&グウェンのスイングシーンは日本人が担当していた!
『スパイダーバース』続編、マイルス&グウェンのスイングシーンは日本人が担当していた! - (C) 2023 CTMG. (C) & TM 2023 MARVEL. All Rights Reserved.

 アニメーション映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』(全国公開中)に参加した日本人アニメーター・園田大也がリモートインタビューに応じ、製作の裏側や自身のアイデアで誕生したというシーンを明かした。

【動画】200体以上のスパイダーマンをどう扱った?制作コンビを直撃

 映画『モンスターズ・インク』との出会いをきっかけに映画製作への興味を抱いた園田は、独学でアニメーションを勉強し、ゲーム会社でキャリアをスタートさせる。その後、海外へと拠点を移し、VFX制作会社ソニー・ピクチャーズ・イメージワークスに入社。アニメーターとして、前作『スパイダーマン:スパイダーバース』に参加した。

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 本作ではシニアアニメーターとして、主人公マイルスやヒロインのグウェン、悪役スポットなどの表情やアクションを担当した園田。前作『スパイダーバース』はアカデミー賞長編アニメ映画賞に輝くなど、革新的なアニメーション技術が高く評価されただけに、チーム内でも「前作のハードルを超えよう」という共通認識があったという。

シニアアニメーターとして参加した園田大也

 「前作からの期待値が高い中で、どうやってそこを超えてえていけるかは、チーム内で試行錯誤しました。新しいキャラクターがたくさん登場するので、そこで新しいスタイルや新しいツールを作りながら、アニメーションを制作していきました。みなさんの期待値以上の作品が完成するように、全員が意識高く作業していました」

 続編では、園田が一からアイデアを出して制作したマイルスとグウェンのスイングシーンが登場する。「別の部署から想定するカメラワークとデザインがまとまったレイアウトが送られてくるのですが、監督から一旦それを全部ナシにして、一から新しいアイデアがほしいという要望がありました」と裏側を明かす。「マイルスのグウェンのやり取り、スイングのアイデアを監督に見せたら、結構気に入ってくださって、ほぼ修正なしで採用されました。やり甲斐がありましたし、すごく嬉しかったです」

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 『スパイダーバース』1作目を終えた後、トム・ホランド主演の実写映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』にVFX担当で参加していたこともあり、スイングなどは実写での経験を生かして制作した。「スイングする時の重さの表現など、実写で学んだことを取り入れて、格好良さだけでなく、重みのある描写を意識して作業しました」

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 一方で、制作中に脚本のリライトが発生し、セリフやカメラワークが突然変更になることも。「一旦OKになったものに少し手を加えて、また修正するみたいなことはありました」と園田は明かす。

 アニメーションに磨きがかかり、前作以上に挑戦的なビジュアルが次々と登場する本作。見どころは、マルチバースを介して共演を果たす無数のスパイダーマンだそうで、「アクションやエモーショナルなシーンのレベルは、前作よりもアップしています。ビジュアルもかなりアップグレードしているので、できるだけ瞬きをせず、全てを観てほしいです」とアピールしていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)

200体以上のスパイダーマンをどう扱った?『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』インタビュー(クリス・ミラー&フィル・ロード編) » 動画の詳細
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