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気付いた?『ラストナイト・イン・ソーホー』に『ハリポタ』ウィーズリーの双子

鏡のシーンではセットに4人いた! - フェルプス兄弟とトーマシン・マッケンジー&アニャ・テイラー=ジョイ
鏡のシーンではセットに4人いた! - フェルプス兄弟とトーマシン・マッケンジー&アニャ・テイラー=ジョイ - (c) 2021 FOCUS FEATURES LLC. ALL RIGHTS RESERVED

 映画『ラストナイト・イン・ソーホー』のエドガー・ライト監督がインタビューに応じ、双子ならではのシーンで登場するフェルプス兄弟(『ハリー・ポッター』シリーズのウィーズリー家の双子役)にまつわる秘話などを明かした。

【画像】『ハリー・ポッター』シリーズでのフェルプス兄弟

 本作は、現代に生きるエロイーズ(トーマシン・マッケンジー)が、毎夜のように歌手志望のサンディ(アニャ・テイラー=ジョイ)が出てくる1960年代の夢を見るようになったことから始まるサイコホラー。夢の中でクラブ「カフェ・ド・パリ」に足を踏み入れたエロイーズだが、鏡を見るとそこに映るのは自分ではなくサンディで、彼女と身も心もシンクロしていることに気づくのだ。

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 エロイーズとサンディの間にある絆を大切にしたかったライト監督は、鏡のシーンでトーマシンとアニャを別撮りするのではなく、鏡をくりぬいて実際に二人に同じ空間で演技させるようにしたのだという。「二人ともものすごくエキサイティングな女優たちで、それぞれが少し違ったエネルギーを持っている。それこそがこの映画にとって重要なことだった。二人が最初にやらなくてはいけなかったのが、鏡のシーンの振り付け。本当に複雑な振り付けだったから、絆を育むいい機会になったのだと思う。二人は顔を合わせるやいなや、姉妹のようになって、互いの動きをコピーしなくちゃいけなかったからね」

 「撮影では、トーマシンとアニャが同じ空間にいることが重要だった。僕たちは多くのショットをそれが可能になるようにデザインしたから、トーマシンもリアルに感じることができたはず。もし二人を別々に撮影していたら、彼女たちの演技の良さは今の半分くらいになってしまったのではないかと思う」とライト監督。「二人が一緒にセリフを読むシーンはあまりないのにもかかわらず、エロイーズとサンディの間には絆があって、それが二人の女優たちの間にもあったのは魔法みたいだった」と満足げに振り返った。

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 この鏡のトリックを成立させるために必要になったのが、“鏡”を挟んだトーマシンとアニャ、それぞれの傍に立つ“見た目が同じ2人のクローク係”だ。その役に選ばれたのが、オリバーとジェームズから成る双子のフェルプス兄弟だ。「彼らはオーディションに来てくれたんだ。実は初めて会った時、『ハリー・ポッター』のウィーズリーの双子だとはすぐにはわからなくて。見たことがある気はしたけど、映画を観ていなかったし、名前を知らなかったから。それでオーディションの最中に突然気づいたんだ。『待って! 彼らはウィーズリーの双子じゃないか!』って。その時は、地毛(赤でなく茶色)だったしね」

 そして“見た目が同じ2人のクローク係”として撮影現場に現れたフェルプス兄弟に大興奮したのが、『ハリー・ポッター』ファンのトーマシンとアニャだ。「ジェームズとオリバーがあのウィーズリーの双子だって気づいた時、トーマシンとアニャはスターに会えたって完全に舞い上がっていたよ」とライト監督は笑って明かした。

 ちなみに、エロイーズとサンディという二人のヒロインはある意味、ライト監督自身の分身でもある。「僕は間違いなく、どちらともに自分を重ね合わせていたよ。それぞれ違った理由でね。エロイーズに関しては、僕はイングランドの田舎から大都市ロンドンにやって来て、それはまさに彼女が感じたような恐ろしく圧倒される経験だった。真の意味で心休まることがないような……。この巨大な都市で自分の道をどうしたら見つけられるのかもわからず、誰も知り合いがいなくて、お金もなくてといった中で、居場所を見つけるのは難しいことだから。サンディに関しては、彼女には本物の野心と才能がある一方で、世間知らずだ。僕も間違いなく、彼女と同じようなシチュエーションにいたことがあった。いつだって人の善良な部分を信じたいけど、時にそうじゃない人と出会うこともある。自分のためを思ってくれていないようなね」と語っていた。(編集部・市川遥)

映画『ラストナイト・イン・ソーホー』は公開中

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