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『デスノート』から15年 藤原竜也&松山ケンイチ、再共演で不思議な縁感じる

藤原竜也&松山ケンイチ、デスノートから15年!撮影現場で感じた懐かしさ 映画『ノイズ』インタビュー » 動画の詳細

 俳優の藤原竜也松山ケンイチが、新作映画『ノイズ』(全国公開中)で『DEATH NOTE デスノート』シリーズ(2006)以来、15年ぶりに本格共演した。松山の圧倒的熱量にたくましさを感じていた藤原、そして藤原の大きな背中をひたすら追い続けた松山。お互いをリスペクトし合う二人が、俳優としてのスタンスについて熱く語った。

【動画】藤原竜也&松山ケンイチ、デスノートから15年は長いようであっという間

 『ノイズ』は、「予告犯」などで知られる漫画家・筒井哲也の人気コミックをNetflix映画『彼女』の廣木隆一監督が実写映画化したサスペンスドラマ。過疎化が進む孤島・猪狩島でイチジク農園を営む泉圭太(藤原)、幼馴染みで猟師の田辺純(松山)、そして新米警察官の守屋真一郎(神木隆之介)の運命が、島に現れた凶悪犯を誤って殺したことで歯車が大きく狂っていく。

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15年のブランクはすぐに埋められた

二人にとって、15年は長いようであっという間 - (C) 筒井哲也/集英社 (C) 2022映画「ノイズ」製作委員会

 『デスノート』では、キラこと神夜月と名探偵Lとして火花を散らした藤原と松山。藤原主演の『カイジ 人生逆転ゲーム』(2009)に松山は友情出演しているが、がっぷり四つに組んだ共演作は『デスノート』以来だ。トップランナーとして走り続けてきた二人にとって、久々のタッグはどんな感触だったのだろうか? 先輩にあたる藤原は「15年、僕らにとって長いようであっという間、改めて映画という大きな舞台で共演させていただいてすごく楽しかったですね。この作品は、僕とマツケン(松山)が演じる二人の幼馴染みを軸にストーリーが展開するのですが、『デスノート』で築いた信頼関係があったので、15年のブランクなどすぐに埋められました」と笑顔で振り返る。

 一方の松山も、「僕にとって“藤原竜也”という俳優は、最も信頼できる先輩のひとりなので、この作品が決まった時はやはりうれしかったですね」と久々の共演に声を弾ませる。「もうすでに大きな柱があるわけですから、こちらからいろいろ材料を持ち込んでやるというよりも、安心して裸で飛び込んでいける……そういう気持ちで撮影現場に入れたので、すごく頼もしかったし、気が楽でした(笑)。右も左もわからない僕を竜也さんが引っ張ってくれた『デスノート』のころを思い出しましたね」と懐かしさもにじませた。

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 この15年間、本格共演がなかった分、お互いの活躍は誰よりも気になっていたという藤原と松山。特に藤原は、「映画、ドラマ、舞台など、マツケンがこの15年間やってきたことをジャッジするわけではないですが、彼が真摯に積み上げてきたものがあったからこそ、本作で見せた説得力のある表現が生まれてきたんじゃないかと。今回共演させていただいてそれを実感しましたね」と手放しで絶賛した。

現場からにじみ出る松山の「怒り」と藤原の「豪速球」

『ノイズ』でも演技合戦を繰り広げる - (C) 筒井哲也/集英社 (C) 2022映画「ノイズ」製作委員会

 本作は“キャラクターの深掘り=ネタバレ”に直結するため、藤原も松山も役づくりに関する質問はお手上げ状態。久々の共演で感じたお互いの俳優としての魅力を聞いてみると、藤原は松山に対して「これは失礼な意味ではないのですが、ずっと隣で見ていて、常に“怒り”を感じているイメージがあったんですよね。それは現場に対することなのか、芝居に対してなのか。マツケンにそのことを直接聞いたことがあったのですが、『怒っていることなんて特にないですよ』と。多分それは、現場に入った時のマツケンにしか持てない、自然に湧き出る“熱量”なんでしょうね。それを抱えながら現場を回していく姿勢が実に頼もしかった」と力を込める。

 『デスノート』以来、藤原の背中をずっと追いかけてきたという松山は、先輩に対してリスペクトという言葉では収まりきらない、特別な感情を抱いている。「セリフのキャッチボールをしている時、やっぱり“渡す”っていうのが基本だと思うんですよね。渡せなかったら次の感情が生まれてこないですから。そういうやりとりが基本的には必要だと思うんですが、竜也さんの場合、セリフに重いものが乗っかっている感じがするんです。豪速球を投げられたみたいで、受け止めるのに精一杯。ラストシーンは、ずっと(セリフ)で顔面をぶん殴られている感じがしましたね」と独特の表現で藤原を分析。

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 さらに松山はこう続ける。「セリフを喋っているだけなんですが、撮影が終わると、立っていられないくらい疲れ果てている自分がいる。これって竜也さん以外、あんまり経験がないんですよね。でも、重い球を投げてくれるからこそ、こちらは必死になって受け止めにいく。そうすると余計な情報や感情が全部吹っ飛ばされる。本当にその場が現実になるというか、そこの空間でしか味わえない空気になるっていうところがすごいなと思います」。

 お互いに「不思議な縁を感じる」という藤原と松山。俳優としてリスペクトし合う両雄ががっぷり四つに組んだ本作では、果たしてどんな化学反応が観られるのだろうか。『デスノート』ファンのみならず、映画ファンの誰もが待ち望んだ夢の共演……今からワクワクが止まらない。(取材・文:坂田正樹)

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