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『未来のミライ』制作の裏側をプロデューサーが明かす!細田守監督は発熱で欠席

こうして『未来のミライ』は作られた!
こうして『未来のミライ』は作られた!

 現在公開中の映画『未来のミライ』の細田守監督が発熱のため、デジタルハリウッド大学の駿河台キャンパスで4日に開催されたイベント「映画『未来のミライ』細田守監督に聞く!デジタルがひらくこどもアートの世界」を欠席。細田監督と二人三脚で作品を作り出してきたスタジオ地図の齋藤優一郎プロデューサーが代役として出席し、制作の裏側を語った。

【写真】『未来のミライ』ラフデザインなど貴重な資料!

 登壇予定だった細田監督は残念ながら体調を崩してしまい、欠席。この日の参加者は子どもが多く、子どもたちに風邪をうつしてはいけないとの配慮からだという。イベントにはほかに、『未来のミライ』をはじめとする細田作品にCGディレクターとして参加してきたデジタル・フロンティアの堀部亮氏も出席した。

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 『未来のミライ』は98分の上映時間で918カットとなる。『バケモノの子』は1,600カット以上あったそうで、それに比べるとだいぶ少ないカット数となったが、それでもワンカットの尺が長く、その積み上げが大変な作業だったという。「キャラクターは鉛筆と紙、背景は絵の具と絵筆で描いています。もともと細田監督は画家になりたかった人で、油絵をやっていたんですよ」と明かした齋藤プロデューサー。「本作は手描きとデジタルのハイブリッドで作られています。デジタルと手描きで、絵筆を変えるような感じで自分が持っているイマジネーションを実現しているんです」

齋藤優一郎、堀部亮

 本作には細田監督のこだわりがびっしりと詰まっている。映画後半で登場する東京駅のシーンはキャラクター以外の背景や通行人などはすべてCGで制作されたという。「たくさんの人が集まっている設定なので、日本の人以外にも外国の人や旅行者などさまざまな人がいるんです」という堀部氏は、このシーンのためにさまざまな人種、性別のキャラクターを用意したことを説明。さらにフランスやイギリスに取材に行き、たくさんの駅の建造物を見学したといい、このシーンだけでおよそ半年近い歳月がかかったことを明かした。

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 また、既存のアニメ表現にとどまらず、いろいろな世界観、表現方法を映画に取り入れたいという細田監督のこだわりにより、駅の遺失物係のデザインを「しろくまのパンツ」「パンダ銭湯」などの絵本で知られるユニットの tupera tupera に依頼。彼らが手掛けた絵本の名前があがると、子どもたちから「おお!」「知ってる!」といったどよめきが起こった。

 さらに、劇中の家のデザインは建築家の谷尻誠氏に、黒い新幹線は実際の新幹線をデザインしている亀田芳高氏に依頼。メイキング映像や本編映像がスクリーンに投影されると、子どもたちは目をキラキラさせながら鑑賞し、時には「すげぇ……」といったため息が漏れてくるひと幕も。そんな子どもたちの様子を見た齋藤プロデューサーと堀部氏は「作ってよかった……」と感激した表情を見せた。

 『未来のミライ』は、両親が生まれたばかりの妹に対して愛情を注ぐことにやきもちを焼いていた主人公のくんちゃんが、未来からやってきた妹のミライちゃんと出会う物語。(取材・文:壬生智裕)

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