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北野武の魅力、唯一無二の中毒性を常連俳優が語る

北野組の同志達が集結!
北野組の同志達が集結!

 俳優の渡辺哲大杉漣津田寛治ら、北野武監督作品の常連俳優である3人が、北野組の撮影現場、そして監督の魅力を語った。

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 東京・目黒シネマの特集上映「目黒シネマ☆俳優チョイス 第二弾 津田寛治篇」の上映作『ソナチネ』トークイベントに登壇した3人が、上映後にたっぷりと語ったのは、北野監督への愛。時間いっぱい話したにもかかわらず、終了後の楽屋では口々に「時間がもっとあったらなあ」「もっともっと話したかった」と話していた。

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 何時間あっても語り尽くせないほど、3人にとって『ソナチネ』は北野作品の中でも群を抜いて思い出の深い作品だ。最年長の渡辺は、『あの夏、一番静かな海』の体操をする男役を経て、『ソナチネ』でヤクザの上地役を熱演。大杉は、北野が演じる村川の舎弟役で北野組初出演を果たした。また、津田にとっては、本作が本格的な俳優デビュー作だ。

 「他の映画の撮影現場とは違う」と3人が声を揃える北野監督の撮影現場はどのような場所なのか。大杉は、本作の撮影を振り返りながら「自分が役者としてモヤモヤしていたときに、こんな映画づくりがあったんだと知った作品。何ものにも代えがたい、俳優としての宝であり、夢のような時間だった」と目を細めた。

 津田もまた、笑顔を浮かべながら「武さんの映画は、明日どんな撮影をするのかまるで分からないんです。だからベテランの方も新人も役者全員が1つになって、大先輩にも話しかけられる。そんなことがとにかく楽しくて仕方がなくて、宝探しのゲームに参加しているような気持ちになる。この映画がスタートだったから、今でも映画が楽しいものだっていう核がある」と話し、渡辺も「『ソナチネ』も『アウトレイジ』シリーズも変わらない。なんで楽しいかっていうと、撮影現場に流れる緊張感が独特だから」と昔も今も変わらない撮影現場の楽しさを明かした。

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 北野監督の撮影現場について語った際、大杉と津田からも「緊張感」という言葉が出てきた。一体どんな緊張感なのか? 大杉は「簡単には説明できないような独特の緊張感です(笑)。たくさん出ているから慣れるかっていうと変わらない。北野組って一回味わうと二度と味わいたくないと思って、撮影が終わるとその緊張が恋しくなる」と説明する。

 また、監督本人の魅力については「シャイなところが魅力」と声を揃える。「何にも言わない、ぶっきらぼうさがあるけど、優しさはいつも感じている」という大杉と「監督は本当にシャイな人。でもそういうところが人間っぽくて好き」という渡辺に、津田もうなずきながら「監督って、人と人とのつながりを大事にする人。僕自身、バイトをしていた喫茶店のママが北野さんと仲良くて。たまたまいらしてくださったおかげで、その場で『ソナチネ』の役をもらえた。そんなところが僕は好きです」と北野監督への思いを語った。

 北野組を経験する幸せは、役者冥利につきる。役者同士も、根っこには一緒に戦ってきた同志となる。日本映画界で活躍する3人のベテラン俳優には、若かりし頃に北野組で作られた「映画愛」があり、その熱は未だ冷めることがない。北野監督の作品には、現在は第一線で活躍している役者たちのデビュー当時の輝き出したばかりの演技を見ることができる。お正月の期間、今一度過去作品を見直してみてはいかがだろうか?(取材・文:森田真帆)

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