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物憂げなオダジョー、煙草を燻らす松田翔太…『オーバー・フェンス』初映像

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主人公・白岩役のオダギリジョー
主人公・白岩役のオダギリジョー - (C) 2016「オーバー・フェンス」製作委員会

 俳優のオダギリジョー蒼井優松田翔太が共演する映画『オーバー・フェンス』の初映像となる特報映像が公開され、オダギリ演じる主人公・白岩の物憂げな姿、松田ふんする白岩と同じ職業訓練校の生徒・代島が煙草を燻らす姿など、それぞれのキャラクターの特徴や本作の世界観が明らかになった。

 映画『そこのみにて光輝く』などの原作者で、芥川賞や三島由紀夫賞で何度も候補に挙がるも受賞に恵まれず、41歳で自ら命を絶った昭和の作家・佐藤泰志の最後の芥川賞候補作を実写映画化した本作。筆を折りかけた佐藤が函館の職業訓練校で過ごした経験を通して執筆した小説を基に、妻に見限られたことを機に故郷・函館に戻った職業訓練校生・白岩が、鳥の動きを真似る風変りなホステス・聡(蒼井)に惹かれていくさまを描き出す。

 鬱屈とした空気が流れる職業訓練校に、気怠さを漂わせる男たち……。本作の空気感を伝える印象的な場面と音楽から始まる同映像では、職業訓練校へ通うだけの毎日を過ごす白岩が物憂げに何かを見つめるシーンが映し出される。そして、赤い車の中からこちらに笑顔を向ける聡、タバコを燻らせる白シャツ姿の代島も登場。函館を舞台に、それぞれに何かを抱えた彼らが紡ぎ出す物語の行方を期待させる仕上がりだ。

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 メガホンを取ったのは『苦役列車』『味園ユニバース』などの山下敦弘監督。さらに、脚本の高田亮や撮影の近藤龍人など『そこのみにて光輝く』のスタッフ陣が再集結。スクリーンに生々しく刻み込まれる孤独や哀しみ、そして強さと愛情に胸打たれる一本だ。(編集部・吉田唯)

映画『オーバー・フェンス』は9月よりテアトル新宿ほか全国公開

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