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作家デビューした山田純大、父・杉良太郎譲りの熱き思いとは? 処女作誕生までの5年を振り返る!

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ノンフィクション作家としてデビューを果たした山田純大
ノンフィクション作家としてデビューを果たした山田純大

 4 月 25 日に発売された処女作「命のビザを繋いだ男」でノンフィクション作家としてデビューを果たした俳優の山田純大が、5 年の歳月をかけて書き上げた作品への思いを語った。本作は、第二次世界大戦が開戦される直前の日本で、数千人のユダヤ難民を救った男・小辻節三の生涯を追ったノンフィクションノベル。

 日本では、当時ユダヤ難民 6000 人にビザを発給した男としてリトアニア領事代理・杉原千畝が知られているが、これまで小辻の名前に光が当てられることはなかった。山田はいかにして小辻の存在を知ったのだろうか。

 「命からがら逃れてきた難民たちに下りた通過ビザはわずか 10 日。その間に亡命先が決まらなければ、ホロコーストが行われている母国に帰国せざるを得なかったのです。でも実際、彼らのビザは延長され、 10 日間以上日本に滞在し、多くのユダヤ人が助かりました。僕はいったい誰が彼らのビザを延長し、面倒を見ていたのか、長いあいだ不思議に思っていました」。

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 5 年前、山田は本屋で一冊の本と出会った。「ユダヤ人のために命を賭けて奔走した小辻さんの自伝でした。不思議なことにアメリカで出版され、日本では出版されていなかった。夢中になって読みふけり、彼の歩んだ人生に惹(ひ)かれました」と、山田は振り返る。

 アメリカで身につけた語学を活かし、300 ページ余りの本をわずか 2週間ほどで日本語に訳し、出版社へと持ち込んだ。「でも編集者の方とお話をしたとき、小辻さんの自伝を出す前に、彼がどんなことをして、どんな人間だったのかという本を出しましょうと言われ、それでこの本を書くことになりました」。

 俳優として忙しい日々を送る日々のなか、時間を見つけてはイスラエルやニューヨークなどを自ら訪れ取材を行い、出版までに費やした歳月は約 5年。「多くの人々に彼の事を知ってもらいたい」、という思いを胸に、本を基にした映像化も考えているという。

 「日本が誇れる素晴らしい人物を紹介したい」、その一心で一冊の本を出版してみせた山田の持つ情熱は、震災後、福島をはじめとする被災地を精力的に訪れ、たくさんの人を勇気づけている父親の杉良太郎譲りだ。作家としての山田のこれからの活躍に期待したい。(編集部・森田真帆)

書籍「命のビザを繋いだ男 小辻節三とユダヤ難民」は発売中 価格1,785円(税込み)

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